PELICAN FANCLUB

June 29, 2016

6/8に3rd Mini Album『OK BALLADE』をリリースしたPELICAN FANCLUB。その翌日、広島でのライブ終了後にインタビューをさせていただきました。

過去作に比べてストレートな歌詞が並ぶ今作。「歌詞がオープンな表現になった」と言うと多少陳腐に聞こえますが、それに挑戦したことによって、メンバーの関係にも良い変化をもたらしたようでした。

敢えてわかりやすく伝えようとした経緯、その結果PELICAN FANCLUBの4人はどうなったのか。彼らへの興味がますます深まる今作を知るために、このテキストが少しでも役立てばうれしいです。

Interview:Miyaco

 

 

 

―新しいアルバム『OK BALLADE』が昨日リリースされたんですよね。

 

エンドウ:そうですね。まだ実感はなかったんですけど、今日ライブしてすごい実感しました。

 

カミヤマ:うん、お客さんの前で演奏して実感が沸いてきました。

 

―今作は「今」とか「瞬間」がテーマになっていると言うことですが、今作に限らず今までもずっとそういう事は意識していたと仰っていましたね。

 

エンドウ:そうですね、永遠のテーマみたいな感じはあります。何で今回「今」「瞬間」というのを改めて取り上げるかというと、僕は未来に対しての恐怖心というのがすごく強いんです。時間が過ぎ去って歳を取っていくのがすごく怖くて。それから逃れたいから、じゃあ何をどう考えるかって思った時に、「今」というものをもっと意識して。そうしたら「今」に全部責任があるし、それが全てだから。なんだろうな…、自分が不安や恐怖心から逃げるためにモットーにした、みたいな感じです。多分これは『OK BALLADE』を出したからではなくて、ずっと永遠のテーマだと思う。

 

―今までも、無意識か意識的にかはわからないけどそういうことを歌われていたっていうことでしょうか。

 

エンドウ:そうかもしれないですね。でも今までは未来に対する恐怖がすごく強かったんですかね。恐怖が強いっていう書き方をしていた。だから今回は意識的に「今」を書きました。

 

―今までは、メッセージの核が二重三重に包まれて奥の方にあるような表現の仕方をされていたと思うんです。今回は割とストレートに入ってくる感じがしますが、そういう表現方法ができたのはどうしてですか?

 

エンドウ:前作までは、核心を中心に置いて、それをどういうアプローチで歌うかを考えていて。いろいろなアプローチの仕方、僕なりのアプローチがあるからこの曲は僕ららしさが出るなって思っていたんですけど。メンバーが「その核心をしっかり見たい、全てを分かりたい」っていう風に言ってくれて。

 

―メンバーから言われたんですか?

 

カミヤマ:そうですね。前作『PELICAN FANCLUB』が初の全国流通盤で、全国ツアーで初めて行くところも多かったんですけど、全く知らない土地で知らない人たちが自分たちの音源を買ってくれてライブに来てくれて反応してくれるっていうのがすごい嬉しくて。そこから、メンバーと「もっと人に寄り添う作品を作りたい」って話し合って。それで歌詞のアプローチの仕方を変えるというアイデアが生まれて。

 

エンドウ:それで今の話に至るんですけどね。核心を歌うことってみんなやっているからもう出てしまっている答えを改めて出すっていう感じがすごく嫌だったんです。だってもうみんな歌ってるから。でも、何で今回核心を歌うのかっていうと、メンバーがそれを求めているっていうことは、この4人で1つ(のアイデンティティー)としてそれを演奏して歌うことに意味があるんだなって思ったんです。だから今回は核心を歌いたかった。そうすることによって、結果的にメンバーとも距離が縮まりましたね。

 

―メンバーとコミュニケーションがあって、そういう形になったと。ストレートに表現することへの照れや難しさはなかったですか?

 

エンドウ:めちゃくちゃありましたし、すごい怖かったんですよ。はっきりものを言うのが怖いって感じる人もいるじゃないですか。そういう感覚だったんですよ。でも実際に(メンバーに歌詞を)見せたら受け入れてくれたので許された感じがして。恥ずかしかったし怖かったけど、なんか開放感みたいなものもありました。

 

―メンバーのリアクションはどうでした?

 

エンドウ:僕、歌詞を書く時は、ノートにズラズラと書いて…誰にも見られたくないノートみたいなものを持っていて、(思い浮かんだ言葉を)そのままを書いてるんですよ。で、その言葉をメンバーに見せるために色々と(表現を)変えたりするんです。そのままのノートを見せるだけでも顔が真っ赤になるくらい恥ずかしいんです。

 

カミヤマ:以前までは結構完成されたものを見せてもらってたんですけど、これじゃあ伝わらないところも大きいなっていう気持ちもあって。エンドウもたまに言うんですけど、「伝わらなければゼロだな」みたいなところで。今回はそういう部分を一旦削ぎ落として、なんなら原文を見せて欲しいと言ったんですよ。で、その原文を見たらめちゃくちゃ良くて、このままいこうってなって。

 

―なるほど。エンドウさん自身は受け入れられてもらった感じがしたとのことですが、それを見せてもらった時の気持ちってどうでしたか?

 

カミヤマ:めちゃくちゃ嬉しかったし、最初にエンドウがそうやって歩み寄ってメンバーにさらけ出してくれたので、僕ら3人も同じようにさらけ出していかないとなって思えて。僕たちはプライベートでも仲が良い方だとは思うんですけど、それが故に、制作の時は意見がぶつかるのを避けるっていう感じだったんです。だけど、良い作品を作るためにみんなが一致団結して、意見がぶつかるところはぶつかっていくことができたんですよね。より4人の絆が強固になったっていうっていう作品になったと思います…今めちゃくちゃ恥ずかしいセリフ言ったな(笑)。

 

エンドウ:後で見たら恥ずかしくてやばい。

 

カミヤマ:絆のところだけちょっと文字薄くしといて下さい(笑)。

                                                                                                                   

―実際に出来上がった作品を聴いた時に、「これは今まで以上にリスナーに伝わるんじゃないかな」っていう感じがありましたか?

 

エンドウ:なんか、そういう感覚はあんまりなかったです。だから今日ライブするまで発売したことが実感できなかったんだと思います。まずは、自分の周りで伝わるかどうかを自分の中で測ってて。だから、(メンバーに)歌詞を見せた段階で、伝わったなって思いましたね、アルバムができあがる前に。

 

―そうなんですね。それから、サウンド面はかなり幅広いですよね。いろんな曲調があるというか。

 

カミヤマ:そこはかなり意識しました。メンバーそれぞれいろんな音楽が好きなんですけど、もっと色々落とし込めるはずだなっていう想いが以前からあって、今回はその壁を取っ払ってみようと思いました。さっき言ってた、メンバーと寄り添うっていうのもそうなんですけど、今まで出せなかった一面を楽曲でもどんどん出していくというか。お互いの好きな、それぞれ違うものをぶつけた時にすごく面白い曲が出来たりして、そういう化学反応でかなり進化したんじゃないかなって思います。

 

―具体的に、今回これは結構挑戦しましたっていう部分はありますか?

 

エンドウ:挑戦しましたっていのは“記憶について”なんじゃないかな。

 

カミヤマ:あー、確かに。

 

エンドウ:曲のジャンルという話ではなくて。今までは雰囲気として見せようとしていたり、聴き終わったときの気味悪さとか後味の良さを楽しませるっていう感覚だったんですけど、“記憶について”は流れている瞬間瞬間のこの音で耳をハッとさせるというのをすごく意識したんです。

 

カミヤマ:空気感ではなく、音で勝負みたいな。

 

―なるほど。本当に、音がすごくクリアにポンポン耳に入ってくる感じはしました。

 

カミヤマ:結構、輪郭をはっきりさせた感じですね。

 

―“youth”という曲は学生時代を連想するんですけど、「今」というのを意識した作品の中でちょっと懐古的なストーリーが入っているのが面白いなと思いました。

 

エンドウ:そうですね。「広い海のようだ3年間は 漂っていたら3秒だ」っていう歌詞があるんですね。過去の話のようにも聞けるんですけど、例えば学生の人が『OK BALLADE』を聴いたら、その人たちにとっての今じゃないですか。3年間あるけれど、もうすぐ3年経っちゃうから今しかないっていうのを言いたくて。だから、卒業した人にとっては過去の話だけど、リアルタイムの人はど直球の今ですよね。

 

―『OK BALLADE』っていうアルバムタイトルはどういう風につけられたんですか?

 

エンドウ:このアルバムの核となる曲が8曲目の“今歌うこの声が”なんです、この曲があったからアルバムがこういう8曲で構成されたんですね。“今歌うこの声が”の仮タイトルが“バラード”だったんですよ。だから(アルバムタイトルも)バラードにしようと思ったんですけど、それだけだと右から左にスッと通り抜けていく感じがするから、OKをつけて。

 

―ラストにこの曲があることで、アルバム全体を総括しているような印象がすごくあったんですよ。この位置にこの曲があるのがすごくいいなって思って。

 

エンドウ:うん、本当そうですね。

 

カミヤマ:制作も、この曲ができてからどんどん決まっていったんですよ。それまでは結構難航してたんですけど、これがポンって決まってからは、軸ができてすごく作りやすかったというか。

 

―この曲に存在感があるのはそれが理由なのかもしれないですね。さっきライブを見てて、いろいろな音が作れているから、ライブの幅もすごく広がったんじゃないかなと思いました。

 

エンドウ:そうですね。まだライブで演奏していない曲もあるんですけど、スタジオとかで演奏してると今までとちょっと違う感覚はあります。

 

―違う感覚っていうのは?

 

エンドウ:今までは、例えばリバーヴをかけていたものが多かったので、音というより自分たちが倍音に包まれる空気感みたいな、変な不協和音とか空間の気味悪さみたいなものがあったんですけど、今はリバーヴを切って演奏してるのでそのまんまの音が来ますね。

 

カミヤマ:コード感を伝えたいところはリバーヴを切ってる部分もあったりして。

 

―さっきも仰った、輪郭があるっていう感じですかね。

 

エンドウ:何かを素手で触っているような感覚はありますね。

 

―その作品を引っさげての東名阪ツアーや各地のライブ出演もたくさん決まってらっしゃいますね。

 

エンドウ:そうですね。届けばいいなって思います、一人でも多くの人に。

 

 

 

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