Shout it Out

January 21, 2017

 

 

少年から青年へ―。窮屈だった日々の意味が、大人になるにつれだんだんと分かってくる感覚。それに多少戸惑いながらも懸命に責任と意思を持とうとする。Shout it Outのふたりは今、そういう心と共に音楽へ向き合っているのかもしれません。話を聞けば聞くほど、ふたりの頼もしさに惹かれていきました。10代を過ぎ20代になったShout it Outは、過去を抱きしめたうえで先に進もうとしている。そんな決意が今の彼らから強く感じ取れました。

1stフルアルバム『青年の主張』は3月8日(水)リリースです。彼らの音楽、10代の私にも聴かせたかった…!

Interview:Miyaco

 

 

 

―今作『青年の主張』には過去にリリースされた曲も再録されると聞いて、ここまでのバンドの成長が詰まった作品になるのかなっていう印象を受けたのですが。

 

山内彰馬(以下、山内):そうですね。それは最初から意図としてあって。昔の曲をあえて再録して入れるのは、一旦インディーズ時代からを含めての集大成を作りたかったというか。それをして過去を締めくくった上で、これからどんな気持ちで音楽を続けていくのかっていう意思表示ができるアルバムにしたいと思って作り始めたので。まさに、その成長を見せられたらなって思ってます。

 

細川千弘(以下、細川):僕らにとって最初のフルアルバムなので。例えば、気になるバンドがいたときに、だいたいみんなアルバムを聴くじゃないですか。これからShout it Outに出会う人にとって、それがこの『青年の主張』になるんだなって思ったら、僕らの名刺代わりというか、「Shout it Outってこういうバンドだよね」っていうのを示せる1枚にしたかったので、集大成にもなってますね。あとは、青年っていう単語がキーワードになっていて。今まで彰馬が少年っていう言葉は歌詞の中でもよく使ってたんですけど、それが初めて青年っていう言葉を使うようになって。ふたりとも二十歳になったというのもあって、曲の内容も青年ならではの葛藤、青年になった彰馬がどういう歌を歌うのかっていうのも詰まってると思います。

 

―そうなんですね。今、メンバーが脱退してどれくらい経ちましたか?

 

細川:4ヶ月くらいですね、本当にいろいろありましたけどまだ4ヶ月。ふたりで続けていこうってなったけど、最初は不安が全くなかったって言えば嘘になるし、正直ポジティブなことばかりでもなかったですけど。それでも『これからと夢』(2016.12.7 release)っていう作品を出せたのがすごく大きくて。“DAYS”ができて、それからもいろんな曲を作れて、ふたりでもやっていけるんだっていうことを音で証明できたのがすごく自信になったんです。今は「ふたりでどうしよう」っていう気持ちはないですね。

 

―ふたりになってから僅かの期間で、今のメンバーでフルアルバムを出そうと決断したのがすごいなって思ったんですが、今作の制作に取り掛かるときはどういう気持ちでしたか?

 

山内:どういう意図で作ったのかっていう話にも戻るんですけど、ふたりになったからこそ、僕らはバンドを続ける覚悟を持ってるんだっていう意思表示をちゃんとしておかないとふわふわしたまま活動を続けてしまうなって思ってました。ファーストフルアルバムってすごく大事だと思うんです。だから自分たちにとってもいいタイミングだったのかなって。ちゃんと説得力も出せるっていうタイミングなんじゃないかなって感じてます。

 

―まさに、「ふたりでやっていく」っていう意思の強さが感じられるリリースだなって思います。個人的には、収録曲のリストを見てそれぞれの歌詞を改めて読んだ時に、リードトラックの“青年の主張”が10代からの地続きにもコントラストにも感じられる面があったのですが、おふたりは収録曲のラインナップから感じることは何かありますか?

 

山内:僕はソングライティングをしている立場なので、この制作が曲ごとの違いを客観的に見るいい機会になっていて。昔の曲はやっぱり若いなっていうのが自分なりにあります。若いっていうのはクオリティ云々ではなく…、若いなりの鋭さというか、良い意味でも悪い意味でも周りを知らないというか。例えば、大人への不満を歌っているのに大人のことを知らないということもあって。10代の頃って、関わる大人が学校の先生くらいじゃないですか。だから嫌いだったんですけど。ただ、先生は立場上僕らのことを制限せざるを得ないだけであって、先生個人の考えはよく知らないまま不満を持っていて。今は仕事で大人の人と関わらせていただく機会が増えて、前よりは少し理解しているつもりなので一方的な反発をすることもなくなりましたけど、それは学生時代にしか書けなかった曲なので良い意味での若さだと思います。

 

細川:そういう曲と最近出来た“青年の主張”が一緒のアルバムに入ってるっていうことで、そのCDのなかでShout it Outがどういう道のりを歩んできたのか示せたら面白いなと思ってて。僕ら、お客さんと近い立場で一緒に成長していこうって考えがあって、この1枚で僕らが成長している様を見せられたらいいなって思います。

 

―10代の頃に作った曲を今歌うのって、どういう気持ちですか?

 

山内:当時とは全然違う意味があるというか。改めて今歌詞を読み返してみると、昔の日記を読んでるような気持ちですね。当時はなんの恥ずかしげもなく書いていたものが今読むとちょっと恥ずかしかったりするじゃないですか。そういう感じもありつつも、過去の自分からも気付かされることもあるんです。そういえばこういう気持ちって忘れてたなって思うこともあって。だから本当に、僕にとって曲を作るっていうことは、その時々の心情とか気持ちを形にして残すというひとつの行為、日記を書く作業に似てるんじゃないかなって思います。

 

―大人に対する見方も変わったという話もあったけど、そういう変化はどこから出てきたと思いますか?

 

山内:いろんな人と関わったっていうのが一番大きい要因だとは思うんですけど、自分もだんだんそっちの立場になっているのもあります。今までは言われたことだけをやっていれば良かったのが、例えば何か仕事をいただいたときに、僕たちからも周りの人たちへ何かを発しないといけないじゃないですか。それは学校の先生が僕らに対してそうしてた立場に立つということでもあって、「あの時先生はこういう気持ちで言ってたんだ」って思ったりもして。気持ちの変化というよりは、一番最初に理解があるんだと思います、「あの時先生はこういう意図があって言ってたんだな」って。…うん、だから変化というよりは、だんだんわかってきたって言うほうが近いと思います。

 

―なるほど。リードトラックの“青年の主張”を作った時はどういう気持ちでしたか?

 

山内:明らかに自分が変化していってることを感じていた時期でしたね。僕、10代の頃は曲を作る作業が好きじゃなくて、ライブをやるためには曲を書かなきゃいけないっていう感じだったんですけど、二十歳を過ぎてからは、今の気持ちを曲にして残さなきゃいけないっていう気持ちから曲を書くことが増えたんです。“青年の主張”は、自分が変わっていく経過を曲に残したいっていう気持ちから作りましたね。

 

―ライブのために曲を作っていったのが気持ちを残したいと思うようになった、その変化はどこにあるんでしょうか。

 

山内:ライブのために曲を書くことを4年間やってきたので、それがようやく身に付いたというか、自分のライフスタイルに落とし込めたというか。曲を書くのが自然な作業になっていったんじゃないかなと思います。

 

―なるほど、作業が身について、今は「何を歌うのか」ということへより意識が向いたということですかね。“青年の主張”の歌い出しは少しネガティブなんですけど、ラストには前向きな印象受けました。この過程にはどういうことが歌われているのか教えてもらえますか。

 

山内:ネガティブで始まってポジティブで終わるっていうのは僕のよくあるパターンで。僕はネガティブな気持ちから曲を書き始めることが多くて、でも最終的にはポジティブに持っていきたいので、1曲の中で時間を流れさせることで気持ちの変化を歌うことをよくやっていたんですけど。これは時間の経過ではなくその時に思ってることを歌ってて。1行目は完全に皮肉ですね。大人に「君たちには可能性があるよ」と言われ続けてきたものの、いざ社会に出てみたら、言うてたほど若者に期待してないんじゃないかなって感じることがあって。それに対して改めてショックっていうのもなかったけど、やっぱり自分たちの実力をつけていかなきゃっていう想いから最後の歌詞に繋がったと思います。

 

―そういう気持ちとかは、お互いで話したり共有したりもするんですか?

 

山内:うーん、話し合ったりはしないかな。僕が歌詞を書いてスタジオに持っていったら、彼がそれをちゃんと読んで感じてくれてるんだと思います。

 

細川:そうですね。僕は、この曲でキーになってる部分は「本当は知ってた」っていう言葉だと思って。10代の彰馬はそれに気付いていたとしても許せなかったっていう、そういう意味合いだと思うんですけど。今こういうことを言えるようになってるのを見ると「あ、彰馬がこれを言うんだ」って思う。そういう発見がいっぱい詰まってる曲だなと思うし、同じ青年として面白い部分もありますね。彰馬が言うからこそドキッとする部分もあるかなと思います。

 

―山内さんを近くで見てきたからこそ感じることもあるんですかね。

 

細川:そうですね。僕がこのバンドに入ったのが1年前くらいなんですけど、『Teenage』(2015.12.16 release)っていうミニアルバムをリリースした頃は大人に対する反骨精神を歌にしてたんですけど、そこから一緒にやっていく中で彰馬の大人に対する考え方がどんどん変わっていってて。その変化を近くで見られるのは、メンバーとしてやってて良かったなって思える部分でもありますね。

 

―そうなんですね。過去の弱さを認められるようになった、っていうのも感じますね。

 

山内:そうですね、それはすごくあります。

 

―作品の話とは少し離れるのですが、自分が少年から青年になったなって実感する瞬間ってどこにありますか?

 

細川:最近二十歳になって、世間的には成人だし一応大人なんで、自分の中でちゃんとしなきゃなって思うところもあって。社会的にも責任を感じなきゃいけない歳だし、それは当然のことで疑問もないんですけど。僕らは自分で音楽の道を選んで19歳でメジャーデビューさせてもらってて、この二十歳っていう年はすごく大事だと思うし。だからこそひとつひとつの発言とかCDを作る作業とか、自分たちのやることにもっと意思と責任を持とうって思いますね。自分たちが決めてやってることなので。少年の頃は、ただ好きな音を出していただけで、そこに意思を込めてたかって言われると正直わからないですけど、今は音を出す意味を考えてバンドをやるようになりましたね。

 

山内:僕は、10代の頃は大人という標的を作ってたんですよ。なにかあれば標的を作って全部そのせいにして、そうすることによって気持ちが楽になっていた部分もあったのに、大人の立場の考えもわかったせいで、何と戦えばいいのかわからなくなったというか。未だに減らない心の葛藤や不安は、どこに矛先を向ければいいのかわからないというか。そういう悩みは大人っていうことを知れて生まれたものなので、少年の頃にはなかった、青年ならではなのかなって思います。

 

―おふたりと話してると、私は二十歳の頃にそんなに客観的に自分のことを見れてなかったなって思います。ふたりともすごく自分に対して客観的だし自覚的ですよね、だから書ける歌詞なんだろうなって思います。

 

山内:ありがとうございます。

 

―春にはリリースツアーがありますが、どんなツアーにしたいか、思い描いてることはありますか?

 

細川:僕らは今までツアー自体をほとんどやってこなかったんですけど。今回はたくさんの土地を回れるしワンマンができるところもあるから、僕らのことだけが目当てのお客さんが遊びに来てくれると思うので、そういう人たちの想いに応えられるように、その人たちの心に何か残せるようなライブにしたいですね。

 

山内:僕は、自主企画とかワンマンライブとかだとお客さんに甘えてしまうところがあって。自分たち主体のライブだとお客さんも楽しむことに抵抗がないというか、やる側も見る側もちょっと特別な気持ちになるじゃないですか。そういうときって、いつものパフォーマンスをしてもいつも以上の反応が返ってきて、いつも以上のことをしてしまいたくなったり、そこに安心してしまったりするんです。今回、自分たちのツアーという名目でこれだけの場所を回るのは初めてなんですけど、気を引き締めて、お客さんと戦うつもりで回りたいと思います。

「青年の主張」リリースツアー

 

2月25日(土) 大阪 / OSAKA MUSE | ワンマン

3月 5日(日) 名古屋 / APOLLO BASE | ワンマン

3月21日(火) 松山 / 松山Double-u Studio | 対バン

3月25日(土) 仙台 / spaceZero | ワンマン

3月26日(日) 札幌 / SOUND CRUE | ワンマン

3月31日(金) 金沢 / vanvanV4 | 対バン

4月 2日(日) 新潟 / GOLDEN PIGS BLACK STAGE | 対バン

4月 8日(土) 福岡 / DRUM SON | ワンマン

4月 9日(日) 広島 / BACK BEAT | 対バン

4月14日(金) 神戸 / MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎 | 対バン

4月16日(日) 高松 / 高松DIME |  対バン

4月22日(土) 松本 / 松本ALECX | 対バン

5月 7日(日) 東京 / TSUTAYA O-WEST | ワンマン

 

 

Shout it OutのHPはこちら

 

 

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